ヤッホー茶漬けについて

10/24 20:33現在、金曜の夜、電車に揺られている。

電車の中でPCを開くこと、滅多にしないけど今している。

揺れが激しくて正直酔いそうだ。

滋賀県を走っている。

暗い琵琶湖を渡っている。

まるで遠距離恋愛中の恋人に会いに行く前みたいに、

朝したお化粧は落ちているからせっせと直して、

前髪を整えている。

周りの人はビールを飲んでいる。

車内の中で何かつまみながら、

何か暇をつぶしながら、

同じ方向に走っている。

携帯を眺めては閉じ、閉じては眺め、

普段とは違う時間と空間の中で、

ノートを開いて文字を書いたり、

今こうしてPCを開いたりしている。

早起きして、荷物をつめて、

仕事はいつもより張り切って、

でもいつもよりも忙しい1日を駆け抜けて、

そのまま東へと向かう列車でぐんぐん近づいている。

時々自分で自分の突発的な行動にびっくりすることがあって、
今日もそのうちの1日だと思う。

自分のやりたいように使える時間があって本当によかった。

ここまで書いて、列車に飛び乗ってから1時間と30分ほどが経とうとしている。

目的地はまだ先。
やっぱりそろそろ揺れに酔ってきた。

ビールかチューハイ、わたしも買えばよかったな。

窓ガラスには雨が斜めにつたっている。

列車は少し遅れているけど、それでもやっぱりスピードは速い。

もう正直何を書いているかわからない。

空腹と横揺れと低気圧由来の頭痛のせいにしたい。

ヤッホー

seizo

——————

と、ここまでiPhoneのメモ帳にブログの下書きを残していたのに、
忙しい毎日を過ごしていたら更新できずにいた。
金沢のヤッホー茶漬けでおなじみ、志な野閉店のニュースは神戸にいる私のもとにも飛び込んできた。衝撃すぎて、でもその話を聞いた日の週末が閉店とのことで、どうにか行けないか考えたけど無謀だな、と諦めていた。
詳しい経緯はさておき、結果的には金曜の夜仕事が終わったあとサンダーバードに飛び乗って金沢へと向かうことになった(同居している友人も後から追いかけてくれた)。人生で初めて3時間ほど並んだ。苦行だ。
何も食べていない状況で、ようやく店内に入れたのは26時。こちらも相当狂っているが、もっと狂っているのはお店のお父さんだ。キレていた。「いつまで入れるがよ!」とお母さんにも私たちにもキレていた。申し訳ない気持ちになりながら、お茶漬けをすすり、おかわりヤッホーを怯えながら2回ほど唱えた。お願いだからお父さんもヤッホーと言ってくれ。

金沢の夜は不思議だった。
金沢に住んでいたころ、26時の夜のまちを出歩くことなんてなかった。
知らないところに来たみたいで、お茶漬けを食べ終わった後は夜の美術館を散歩したりした。

名店がまたひとつなくなってしまうことは悲しい。
けれど、私含めあの行列に並んでいた人たちには最後のヤッホーが強烈に刻まれたのだと思う。ありがとうヤホ。