フラクタルじゃ、あ〜りませんか

人は自分の理解の範疇を超えたものに対峙した時や身の危険を感じた時、恐怖心を抱くという。



私の好きなものの中に「フラクタル模様」というものがある。初めてのフラクタル模様との出会いは中学生の頃だったと思うが、フラクタル模様という言葉を知ってその模様を見た時、カッコいいものを見つけてしまった!という感覚になったのを覚えている。当時は何故この模様に魅力を感じるのか考えてもいなかったと思うが、フラクタルの高画質画像をネットで集めては拡大したり縮小したりして遊んでいたのである。

しかもニューロンと銀河の連なりが酷似しているというじゃ、あ〜りませんか(チャーリー浜)。これはまさしく大きな範囲でのフラクタル構造なのである。インターネットのネットワーク構造とも似ているらしいですが、それは今回は置いておいて。


以降フラクタル趣味は未だに所々顔を出す。

瑪瑙の模様や、少しフラクタルとは離れるが幾何学模様という括りではモスクの装飾ないしイスラムアートのパターンなど。

瑪瑙は産地によって様々なパターンがあり、様々な角度から目を楽しませてくれるので是非色々検索してみてほしい。

アガベやアロエなどの単子葉植物を筆頭に特に植物には魅力的なフラクタル模様がたくさんある。道端に生えている葉っぱの葉脈、木の枝、根っこを観察しても見事なフラクタル模様が描かれている。中でもカリフラワーのロマネスコという品種は特に素晴らしく、普通のブロッコリーでも縦に切ってみればものすごいフラクタルになっている。ロマネスコは味もおいしいらしい。

このような構造を持つものとしては他にも雪の結晶、山脈や川などの衛星写真にも確認できる。


このようにフラクタル模様というものはマクロな視点でもミクロな視点でも観察する事ができ、原理的な物理法則ないしルールであると私は考えるのである。そういった点を感じ取る事によって、フラクタル模様に不快感や理解の範疇を超えた不気味な感覚を覚えると同時に美しさを感じるのではないか。この感覚とは正に畏怖の念を抱くということであり、つまりはそういう事である。


似たようなもので「渦巻き模様」というものがある。これは特に気持ち悪いと思われる事が多いと思う。催眠術に使う何とかディスクも渦巻きである。古今東西どこにでもあるただの渦巻き模様にも関わらず不思議と何かを感じ、確かに魅力を感じる。





どの指でもいい、指の腹を見てみよう。

ぐるぐると渦巻くそれがあなたを眩惑しようとしている。

そう、知らぬ間にあなた自身があなたを眩惑しようとしているのだ。









ということで伊藤潤二の「うずまき」を読もう。発売当時小学生の時に友達の家で読み、しばらくの間脳裏にこびりついて少しトラウマになっていた覚えがある。あと同作者による「よん&むー」という猫漫画もおもしろいよ。伊藤潤二コレクションとか富江もおもしろいし。

結論、伊藤潤二の漫画はおもしろい。