あまりお正月やクリスマスを盛大に楽しむような家ではなかった。
小さい頃、誕生日は外食したり、ケーキを買ってもらったりお祝いしてもらった記憶は何回もある。家族の誕生日はしっかり覚えている。
でも、母の日、父の日、敬老感謝の日、クリスマスみたいなイベントごとや改めて感謝をするような日、花を買ったりプレゼントしたりといった習慣がうちにはなかった。だから、母の日にカーネーションの花束を買って送ったとか、父の日に帽子をプレゼントしたとか、そういう話を聞くと憧れるような羨ましいような不思議な気持ちになる。ちなみにプレゼントじゃなくて手紙を書いて送ったことならある。小学生の時、やっぱり迫りくるクリスマスへの憧れには抗えなくて、クリスマスツリーを買ってほしいと父にお願いしたこともこれを書きながら思い出した。
記念日やイベントは、思い切り楽しんだ方がそりゃ楽しいに決まってる。でも、人がいっぱいいたり大勢の人たちが非日常を楽しそうにしてる雰囲気が、わたしはすごく苦手だ。
年の暮れ、みんながなんとなく仕事納めに向けてそわそわし始める頃、クリスマス以降の年末独特の雰囲気もなんとなく好きではない。友達で集まってお酒を飲んだりするのは好きなのに、何が違うんだろう。毎年ド年末になる度、ああ今年もこの空気は苦手なままだったなあとぼんやり思いながらお酒を飲んでいる気がする。
こんなことをつらつら書いているけれど、今月わたしにとってある種の記念日があると気づいてしまった。なんの話をしていたんだったか、たまたま六星占術(火星人とか水星人とか、細木なにがしさんがやっている占い)を調べるためにスマホで誕生日を入力して検索していたときのこと。わたしが生まれてから10000日目の日が、7月にやってくるらしい。
ちなみに、生まれて1000日目は2〜3歳ごろにやってくるし、生まれて100000日目は多分医療が相当発達しても到達しない気がする。20000日目なら54歳くらいで到達するはず。生まれて100日くらい経った赤ちゃんはお食い初めとかする。とかいろいろ考えたら、生まれて10000日目は物心もとうについていて、何かやった方がいい気がしてきた。
とは言っても、お食い初めみたいな行事とは違って10000日経ったから何をするというのは調べてみても特に引っかからず、これといってあるわけではなさそうだった。ただ、大抵の人が気づかないであろう記念日直前にこの日に気付いてしまった以上、せっかくだから何かしたいと思えてきた。
記念日に何をするか悩むのは人生で初めてかもしれない。
あと少し、何をしようか考えてみようと思う。
seizo
(結局は近所の友達とおいしいごはんとおいしいお酒を楽しむ日になりそうな予感はしている)